淫雨/あらい
 


 巣立つのをこころゆくまで愛玩しているだけなのか
 まったく遺伝子のやらかした事案に理屈をつけたがる

   私たちの言い分とは所詮
     泣いてしまう者、
      まだ見ぬモノ、
   待ち望むだけのいま ときのもの。
 いずれ晴れ渡る、信じいればそれだけ

  盃に注ぐ 酒で満たされ零れた愚痴を舐めとる
  そんな日もあってどうせ流れ去る

そのいつかのことを常々憂いては抱き留めている。天は
はじめから渇ききっていて 仮に 捜し当てても已むことは ない
奇しくも

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