その色を裂く手立て/
noman
昨日はある種の
速度を持つ元素としてここに
いた
今日は光の
粒子に貫かれることもなく
膨張する淡い影として徐々に
体積から解放される
シーツの皺の奥に
隠された温度のように
柔らかな忘却
皮膚の縁から
去ることのない痛みのように
曖昧な悔恨
それらが持つ色彩の
相応な優しさを何気なく
放棄しつつ
明日は掌の上に遍在する
微かな圧力が
微かな祈りに
置き換わったとしても
何の不思議もない
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