詩集1/ナンモナイデス
を見ていたホームレスが
俺が捕まえていた
100匹ほどのダンゴムシの
入った箱を盗んだ
厳つそうなオッサンで
怖かったのだが
その後を尾行することにした
着いたところは公園の
裏のほったて小屋だった
オッサンは落ち葉を集めて
焚き火をしていた
小屋の中に入って持ってきたのは
フライパンだった
焚き火のうえにフライパンを置いた
その頃夕闇にあたりが包まれた…
温まったフライパンに
さっき盗んだ箱の中にいる
ダンゴムシをほり込んだ
しばらくするとまるで
ポップコーンがはじけるときの様に
ポーン
ポーン
という音がしだした
オッサンはできたてホカ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)