ついーと小詩集2/道草次郎
こっとすると
赦される
きみがもいちどにこっとすると
むねが痛む
きみがさいごににこっとすると
にこっとしている
みっつの表情がこんなにも
ぼくを揺すぶるなんて
全く
思いもしなかったよ
「はな」
お花さん お花さん
あなたのせいざはなんですか
あたしは ねずみどしよ
「はる」
ちょうちょさんがね
けっこんしきあげるんだよ
だからお花が
さくんでしょう?
「用途」
詩集を買いました
良い重しです
用途をその詩人は
やさしく定めませんでした
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