老犬/宣井龍人
 
手綱に導かれながらよろめく
いつの間にか鉛の靴を履いた

老いに削られ痩せ衰えた体
荒々しい息が吐き出される

ひとつひとつ生まれる幻影
熟さず霧散する己を舌で追う

間もなく土に帰る水溜まり
歪み破れた犬が音もせず唸る

たぶん
短くも長い時間が経っただろう

風が流れ
老犬は
空を見上げる
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