詩の日めくり 二〇一五年八月一日─三十一日/田中宏輔
謀して、ぼくにインチキのじゃんけんをしかけた。まあ、ぼくは笑って負けてやったけれど。横にいる脳のひだのあいだに指を深く差し込んで、ぐにゅぐにゅ回した。とても気持ちよい。ハサミのかわりに、脳をペン立てに垂直に立てた。ハサミで剪定すると、映画の舞台のうえに落ちて、ブチブチに潰れたトマトのように転げ回った。つぎに、ぼくはベンの指を剪定していった。泣いて許しを乞う姿がかわいい。ようやく安心して眠れるような気がした。横になろう。 おやすみ、グッジョブ!
二〇一五年八月十日 「帥」
FBフレンドの画像に、「帥」ってコメントがあったので、自動翻訳機にかけると、「粋です」と出てきた。ぼくに会
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