リビドー/にょすけ
 

 いっちょ前に人肌を恋しがり、
 人の皮を被った、
 青春時代そのものがきっと私なのだ。
 割れそうになる頭を気圧のせいにして、
 ぼうっと眺めた幼児向け番組は、
 明日のきらきらが見えている人達が作り上げた確実なる未来だ。
 揺蕩う。人生が、
 人の膜が、
 私自身が揺蕩う。
 夜眠れないと甘えていたあの子は、
 結局どのようにして眠っていたっけ。
 ああ、そうかそれで胎児の格好なのか。
 そうして私も何となく胎児のように横になりながら、
 丸まり、
 この朝を迎えようと思ったのだ。

 「センシティブ」
  
 24時間後の君に会う為に
 12時間前の僕はもう
 しにそうになるくらい
 君のことばかり考えている
 詩に至る病は、
 煮えて、沸き、とけて
 僕の下腹部をこんなにも
 熱くさせて、そうしてから
 僕のたましいごと
 死に至る病として
 紡ぐこともできない
 

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