胸痛/
這 いずる
喉が詰まる月に夢を見る私の中の猫が鳴くまで三秒ほどかかりそのうっとした気持ちが憔悴させた人々の陰を透かしてまた私にのしかかり否定ばかりを繰り返していた人となりを無条件に許されて付き纏い嫌いになられて警察に調書を取られる時間をも君に捧げたと思えばこそどこに居ても繋がっている実感を得ることができほくほく顔で月夜の道を歩く私の影が伸びて伸びて伸びてのびて夜のうちに君がいる
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