消されずに(生き残れず)/完食
唇は荒れたまま
ただ、息漏らし
一人、部屋の中
聞こえるものは己の心臓
見えるものは夜映す窓
触れるものは孤独の闇
吸うものは有り触れた酸素
握るものは遠い薄い絆
誓うものは君との約束
もう何も失うものなんてない
欲しいものもあまり多くない
心音が響く孤独の中
息をし星を見て
君を待ち、戻らない絆
涙さえ(流れずに)
消えてゆく(闇の中)
戻らない(なつかしい)
夏の日々(君を失いかけている)
死んだ目で君の姿を思い出し
荒れた唇で君の名を呼ぶ
もう君が来ないことは知っているはずなのに
君以外、僕は求めることが出来ない
このまま(何も出来ず)
消えていく(涙と共に)
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