喜多川歌麿 肉筆画 「女達磨図」/TAT
在するだろうか。否。否なのである。で、まあ買った。買うよね。確かオークションの終了時刻は午前二時ぐらいのド深夜だった。俺はその時をギリギリまで待ち、ラスト数分でカッ!と目を見開き、ゲームセンター嵐ばりの炎の指で落札ボタンをクリックした。本当の漢は無闇に入札を重ねたりはしないものだから。そうしてモザイクキラーは、俺んちに、来た。俺は秒で梱包を解き、機械を設置した。俺の鼻息は蒸気機関車のように、或いは水木しげるのマンガのキャラクターのように、雄々しく噴出していたと思う。だが。だがである。結果を先に言うと、その商品は、悪魔の如き欠陥品だったのだ。モザイクの編集・除去は確かに可能だった。だが、ビデオ作品の
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