喜多川歌麿 肉筆画 「女達磨図」/TAT
 
さて前回予告したとおり「俺、モザイクキラーを手に入れるの巻」である。あれは二十三の頃だ。しがない日払いの派遣バイトで食いつなぎながらプアーな一人暮らしをエンジョイしていたロスジェネ丸出しの俺はある日、ヤフオクで衝撃的なお値打ち品を発見した。モザイクキラー18000円。18000円!18000円だと?週刊少年雑誌の怪しげな通販広告のページにいつも神々しく君臨していたあの夢の商品が。である。通常は四万や五万で取引される品の筈だ。考えてみてほしい。この機械はビデオ作品のモザイクを編集・除去する事が出来る機械なんでやんすよと言われて「ちょっとその話、詳しく聞かせてくれないか」と言わない漢がこの宇宙に存在す
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