詩の日めくり 二〇一五年四月一日─三十一日/田中宏輔
 
までも、しじゅう
鼻歌を歌いながら歩いています。
ときどき歌ってもいるみたいです。
あぶないジジイですね、笑。

二〇一五年四月三十日 「祖母」

そこで、祖母は、火箸を灰のなかに突き入れて
ぼくの目を見つめたのだった。
クシクシと乾いた音をたてながら
動かされた炭は
火の粉を散らして輝いていた。

二〇一五年四月三十一日 「ノイズ」

だれかがノイズになっているよ。
こくりと、マシーンがうなずいた。



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