詩の日めくり 二〇一五年四月一日─三十一日/田中宏輔
で書いたメモを書き込まなきゃ。
きのう、きょう、ひとつも書き込めなかった。
たまってるぅ。
二〇一五年四月二十七日 「緑の吉田くん」
べつに、こびとでも
巨人でもない
ふつうサイズの吉田くん。
ただ緑なだけで。
することなすこと緑なだけで
そんなところで
緑にすることはないじゃないかってところまで緑なの。
でも
吉田くんが
教室に入ると
たちまち緑になる。
赤かった池田さんも
紫色だった佐藤くんも
黄色だったぼくまで
たちまち緑になって
池田さんの手の先に緑色の小鳥がとまる。
佐藤くんの手の椀に緑色の小魚が泳ぎ出す
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