グラデーション/
邦秋
時間と音を隔つ魔法のドアを急いで閉めて
気も靴の紐も緩めないまま
迷い込んだ森を思い返して
あの時 どちらからか
どこかで 素直になって
立ち止まれたらな
濡れて肌に張り付いた
シャツをハンガーに掛けたら
少しずつでも乾いていく それと同時に
寒空の下でなぜか熱くなった心を
この暖かな部屋で冷ましてみるよ
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