詩の日めくり 二〇一五年三月一日─三十一日/田中宏輔
 
「愛」=「知」
こう解釈すると、ぼくの長篇詩のテーマそのものとなる。

想像が橋がける高み
(ハート・クレイン『フォースタスとヘレネの結婚のために』三、東 雄一郎訳)

しかし、その橋脚を支えるのは、「現実」であり、「現実の認識」である。

「きれいね、こんなにきれいなものがあるなんて」
(ハート・クレイン『航海』五、東 雄一郎訳)

プイグの「神さまは、なんてうつくしいものをおつくりになったのかしら」とともに引用。

歯の痛み?
(ハート・クレイン『目に見えるものは信じられない』東 雄一郎訳)

肘の関節の痛み、側頭部の電気的なしび
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