Sci-Fi anthology あとがき編/道草次郎
 
ティプトリーに与えられたテーマは「ホロコーストの後」。ティプトリーほどの才気溢れる作家でも、SFというものに対しある種の畏敬の念めいたものを抱いていたことがうかがえる。ガードナー・ドゾアがちぎったたしかナプキン(だったかな?)に「ドゾアのちぎった紙ナプキン」と書き込んで喜んでいたという逸話もそれを物語っている。その話をどこかで読んでからというもの、素晴らしい作家ことに抜きんでた作家の条件として、謙虚さというのは不可欠な要素のように思われてならないのである。 ※訳出されている作品以外の原題表記は省いた。}



長編

『草の死』ジョン・クリストファー

『破滅への二時間』ピー
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