恋人たちってみんなどこか苦しそう/viraj
あの時あの場所で起こった幻のようなはかない僕たちの物語は、
秋の落ち葉のようで、時に暴君の仮面のようでもあった。
はかなく、指の間から滑り落ちていく雫が見せるつかの間の美しさ。
走馬灯のように、君が蘇った。
魂に刻み付けられた古よりの記憶が蘇り、
距離が幻想であることを告げる。
一瞬君とともに見た天国の記憶が忘れられずに、
それを探してばかり。
天国の至福。
それは君と過ごした永遠というはかない時のこと。
すべての黒魔術師が第三次世界大戦で破れたあと、
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