落穂/道草次郎
感情を少し垂らして。放課後のアコーディオンはぽろろんと鳴るので、音符に躓くふりで無意味へ倒れ込めるというわけです。君は音楽室の捕虜でしょう。音色であらゆるものが描けたら、ぜんたい、うろこ雲の行き場がないでしょう?裸婦を画架に殺したら、はい、ここは戦場。
「なんでもない、ただの」
太った雲の代打です
日々は日々にたりる分の詩の吸い飲み
空が青い
っていうとき
空も青も納得するようなそれ
というのは
仄かなうそ
ほのか
な
だから
肥大するものの流出を抑えらない
太った雲の代打です
ただの
「なぜ」
なんで限られたもののいろんな組み合
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