かけらになる/
flygande
感覚
だったのかもしれないと
思った
かかとを引きずる
歩き方のせいで
跳ねた道の砂利が
わけもなく用水路に落ちる
鏡は揺れ
また立ちすくむ
畑の脇の
葉を落とした柿木の
向こうに広がる
冬の午後
この町はずっと
音がしている
だれが歌っている訳でも
ない歌
*
ねえ席が空いているよ
だから座ろう
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