破壊と構築について/アラガイs
とある公共放送の番組で二本のドキュメンタリーをみた。ひとつは海外で創作活躍をしている画家ともう一つは日本で人気のあるバンドメンバーの音楽家だ。そのどちらも若いクリエイティブな創作家であることには違いないのだが、番組の終わりに際してふと疑問点を感じてしまった。無論彼らが目指すものは芸術という魔法で、今までに聴いたことのない刺激的な音楽や、観たこともない多彩な色調の絵なのだろう。彼らは言動でそう主張する。が、しかしその楽曲作りと出来上がった絵画を眺めているうちに、本当にこれでいいのだろうかという戸惑いは否定できなかった。というのも作りあげようと苦悩している音楽も、仲間たちを加えて新たな絵画作りを創
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