詩の日めくり 二〇一五年一月一日─三十一日/田中宏輔
の恋人のことを
やれブサイクだとか
デブだとか
ブスだとか
もっとマシなのにしたらとか
チョーむかつくこと言われてて
電話も
用もないのにかけてくるし
しかも
話をしてるのよりも
沈黙のほうがずっと多いし。
はあ?
って感じの会話が多いし
一度なんて
恋人とのデート前に電話をしてきて
なかなか切ろうとしないし
ほんとにうっとうしかった。
「こんなん読んではるんですか?」
「そだよ。」
なんで、そこで本棚、見つめて
ぼくに背中向けてるんだよ。
「なに?」
「いや、どんなん読んではるんかなあって思って。」
襲わ
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