詩の日めくり 二〇一五年一月一日─三十一日/田中宏輔
ぶり。やさしい霊だった。耳元に息を吹きかけられて頭なでられて、声はちょっとかすれてて、ヒロくんかな。どうしちゃったんだろ。もしかしたら、ヒロくんが、むかしの夢を見たのかもしれない。ヒロくんが二十歳で、ぼくが二十代後半だった。電気つけなきゃよかったかな。でも、怖さもちょっとあったしなー。でも、気持ちよかったから、いい霊だったのだと思う。さっきの霊となら、つきあってもいいかな。やさしそうだし、体重は重たかったし、たぶんデブで、かわいいだろうし、声もかすれてセクシーだったし。あしたから二度寝が楽しみだー。
二〇一五年一月十七日 「セックス」
おじいさんとおじいさんがセックスしても子
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