賭ける/
花形新次
た
ただ儲けた金の入金口座は
女房が握っているので
俺には一円も入ってこない
しかも負けが込むと怒り狂われるので
実はそんなにお気楽な訳ではない
結構必死だったりするのだが
それでも何も賭ける必要のなくなった人生の
味気なさを解消するには
充分なのだ
悲しいのは
いきなり給料口座に
10万も多く振り込まれていても
女房は何も言わず
しらっと高級化粧品が
Amazonで注文されていることだ
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