世界からもしも3つ消えたなら(短編小説)/月夜乃海花
 
へと飛んでいき、その他のものも壁へ飛躍し、床は散々な状態と成り果てた。
「あっ、ごめんなさい!ああ、僕は悪魔なのにこんなだからダメダメの堕落魔って言われてしまうんだぁ!」
しくしくと泣き出すその生物を面倒なので堕落魔と呼ぶことにした。ちなみに最初に咆哮をあげようとしていたが、仮に私がそれを止めなければ世界が崩壊しかけたというのは後に知ることになる。
「堕落魔さんはその、ノルマ的なのがあるんですよね?」
「ノルマ?カルマではなく?」
「えっと、なんと言ったら良いのかな。人間にも仕事というものがあって__。」
その堕落魔に人間社会について説明するのに何十分か経過した。
「そうなんですね。
[次のページ]
戻る   Point(1)