世界からもしも3つ消えたなら(短編小説)/月夜乃海花
「あのー。」
23時過ぎ、私はいつも通りに既に寝る体勢に入っていた。
「あのー?」
男性とも女性とも言えない不思議な声が聞こえてきた。身体を起こすとそこには不思議な何かが掛け布団の上で毛づくろいしていた。顔は猫と兎を足して2で割り、それに馬の身体を持った大型犬サイズの何かである。人間、本当に驚くと声すら出ないものでその生物のような何かを見て、気のせいだと考えてもう一度寝ようとした。
「契約したのは貴方ですよね?」
謎の生物が語りかけてくる。
「何がですか?」
「3つのやつです。」
「3つ?」
「貴方が消したいものを3つだけ消す代わりに貴方の命を頂戴するという契約ですよ!」
「は
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