ブルースを殺(バラ)せ/ホロウ・シカエルボク
もダークブルーのヤッケを着ている
俺の中で彼は
小枝のようなものになり始めた
半径二十センチ程度の
真実なんか許容出来ない
俺に
余計なものを掴ませないでくれ
午後、分厚いコートで身体を守りながら
クローズした黄色い田や畑に囲まれた道を歩いていると
この世界はまだどこかとつながっているのだろうかと
ふとそんな思いにとらわれてしまうのだ
そしてそれが
世界のせいなのか
はたまた俺のせいなのか、などと
余計なことを考え始めると
どうにもキリがなくなってしまうんだよ
夕日はお構いなしに落ちてくる
ねえ
あらゆる現象に言えることなんだけど
終わるときだけなんだ
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