裕福な家と貧困にあえぐ家/こたきひろし
 
した
極端じゃなくて丁度いい加減に

そして私は普通の人になった
普通に結婚し普通に子供を授かった

それから普通にマイホームが欲しくなり
ローンを組んで買った

それを支払う為に社畜にもなった
そうやって何とか
人生の大半を費やして完済したけれど
未だに仕事から解放されてはいない

年金だけでは食べていけない事情に加えて
流してきた血と汗水がそうさせるのだ

堪え続けた涙がそうさせるんだよ
命のある限り働けって

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