擬雨擬木化/
水宮うみ
人ってことが僕というものの一要素に過ぎないように、
雨粒たちも、雨ってだけではないんだろうと思う。
木々を擬人化して考えるとき、
人も同時に木へ近づいて、人から少し離れていく。
人でいることに疲れたら、
自分自身を擬雨化や擬木化して、僕は見えない羽を伸ばす。
雨も同じように、ときどき擬人化したりして雨をやっているのかもしれない。
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