詩の日めくり 二〇一四年十二月一日─三十一日/田中宏輔
 
叫んで
お祖母ちゃんが両手をあげると
まわりじゅうに火が噴き出したのは
そのとき
ぼくは
まだちっちゃかったから
お祖母ちゃんのひざの上に抱きついて離れなかったんだけど
とっても怖かったんだろうね
しばらく気を失ってたらしいんだ
あとで聞いたらね
それからだよ
いろんなものが見え出したのは
いろんなことができるようになったのは
ホサナ
ホサナ
主の御名によって来たる者に祝福あれ
かつて来たる者にも
いま来たる者にも祝福あれ

みんな
ゆるしてあげる

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