詩の日めくり 二〇一四年十二月一日─三十一日/田中宏輔
たのね、
ソイツみたいのがいいな。」
「もっと具体的に言ってよ。」
「具体的ね。
そうだね、
すっごくフツーだったのね、
フツーにあいさつできて、
フツーに人と付き合えて。」
「ふうん。」
「だれとも衝突しないし、
だれからも憎まれたことがないって、
そんなヤツ。」
「は〜ん。
アツスケって、
ほんとに業が深いんだ。」
二〇一四年十二月二十八日 「焼き飯頭」
もしもし
なあに
わかる
よっちゃんでしょ
ああ
きのうは
サラダ・バーでゲロゲロだったね
ほんとにね
あっ
きのう言ってた
死んだノーベル賞作家って
何てい
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