暗いと不平が募り明る過ぎると戸惑いを覚える/こたきひろし
その映像と音声に長年慣れ親しんでいても
私は未だにテレビの仕組みも構造も知らない
あえて知る必要もない
おんなの体の仕組みは誰からも教わらなくても分かってしまった
なのにおんなのこころの空の色
分かっているようでいまいち掴み取れない
男の体の仕組みをおんなだって本能的に理解してしまうだろう
おんなと男の体はひとつに噛み合う構造になってる
だけど
そこから始まる物語に喝采ばかりがうまれるとはかぎらない
他に好きな人がいてもその人とは何もなかった
叶わない思い
充たされなくてさびしかった
とおんなは口にした
そんなときに別の男があらわれて求愛された
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