低愚脳詩集/道草次郎
いだらけで過ぎていった ある時は 何本もの錯綜した脚がせわしくタップダンスを踊るかのように またある時は能の演者の一足目の踏み出しのように どの時どの場面で踏み間違えたかはもう分からない しずしずと今は筆箱の中を整頓している 出来ることはひどく限られている絶望を寄せ付けないように 脇の下にいつもニンニクを挟んでいる 詩を書こうにも その才覚がなく 詩と散文の領分を弁える謙虚さもない
11「ロカンタンてだれ?もしくはなに?」
ロカンタンは
何を言いたかったんだろう
世紀はこのあとも
世紀の上につもってしまうのに
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