揺れ積もる/浮蜘蛛
朝起きたら、雪が降っていた。
小さい窓の、下の方には、結露があり。
その上の、細長い窓から外を見ると。
白い点の様な雪が、わずかしかない風に
揺られて。
揺られながら、空を舞っている。
朝の雪。
その日、一日の始まりの一時(いっとき)。
細長い窓から、
ゆらゆらゆらゆら、
揺れる、雪を見ている。
なぜだろう。
わたしはそこに、何か意味を持たせようとする。
その雪がゆらゆらゆらゆら揺れていることに。
何か、意味を持たせようと、してみる。
そのゆらぎは、ごくわずかな風と、ほんの小さな点
のような粉雪。
その二つが生み出した、ゆらぎだ。
た
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