女王の結婚/チアーヌ
ことになり、盛大な結婚式が行われました。女王様はデブでブスだったので着飾ることは嫌いだったのですが、コウがシンプルな白いドレスをプレゼントしてくれたので仕方なく着ることにしました。
テラスに出て国民に祝福されながら、女王様がドレスを気にして落ち着かないでいると、コウは言いました。
「女王様は肌がきれいだから、少し見せたほうがいいですよ」
「そうかしら。こんな胸の開いたドレス、なんだか落ち着かないわ」
「お似合いですよ」
「お世辞は聞きたくないわ、わざわざ結構よ」
それから女王様とコウは新婚旅行に出かけました。田舎のほうの別荘へ馬車で遠出したのです。
その夜、二人きりになったとき、
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