刈り込みと冬/道草次郎
 
なことを考え火を眺めていた。

と、そんなことを考えていたらほとんど燃やすべきものは燃え切っていた。あとに残ったのは、炭と生焼けの生木何本か。水をぶちまけて、びしょびしょに濡れた軍手を絞り、し忘れていたネギを凍結に備えて植えなおす作業をする。カチカチに固まった土からネギを引っこ抜く時、うまくやらないとずるむけとなり栄養価の高い部位の大半をそこなうから、今のうちにその手間を省いておくのだ。

今日は永年使っていたホースが老朽化でついに断ち切れているのを発見してしまった。それから、アルミ製の巨大なハシゴにいつか誤って拵えてしまったであろう刈払機の刃による切削面を見つけた。見つけなければ面倒なこ
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