刈り込みと冬/道草次郎
 
らの間にある懸隔は距離にしてほんの2メートルかそこらという事実。原子の世界では酸素がどこで何と結合したとは離散したとかそういうのはたんたんと行われる。よく考えれば、なんだかえらい話である。つくづくひどい話でもある。だって、生命が獲得した感覚器官は必要に応じてその機能を一時的にオンオフすることができるのは知られているが、しかし、そういう生命の工夫をまったく原子のやつらは分かっているのだろうか。たまに、頭にくるのである。これは、生命体の自然への言い掛かりである。熱いってのがどれほどのものか、原子というのはもっと知るべきだ。そうじゃなければ、なにもかもヒドく割に合わないことばかりじゃないか、そんな風なこ
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