冬の薔薇/ひだかたけし
 
暮れの静謐に
冷えた心の寂寥
抱え込み

うっとり
裏庭に
踏み入れば

赤々と滴る
薔薇の花、
また薔薇の花

此処に冬の
季節の快楽
眩めいて

佇む
己、
何故とは問わず






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