母が壊れてしまったあの日から/
 
?私の考えは本当に私のものだったのか?
そんな思いが私の中にどんどん広がっていった。


そして、その発言をしたあと、「母は壊れてしまった」。
どのタイミングでそれが発症し、どのような経過で重症化したのか、今はほとんど覚えていない。

覚えているのは−


「冷蔵庫から火が出てる!」「警察に逮捕される!」などととくり返し叫んでいる。

?
怯えた顔でぴょんぴょんとその場で跳ねている、意味もなく、跳ね続けている。

?
遠方からかけつけた祖父母(母から見た両親)を見ながら「あなた誰?」と問いかける。


−そんな母の姿。


そして、暴れる母を車の後部座席
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