母が壊れてしまったあの日から/
 
んもお祖母ちゃんも何も悪くない。全部私のせいだった。」

母が泣きながら、絞り出すようにそう言った、その光景だけははっきりと目に焼き付いている。



・母と私

?
私は幼少期から根っからの母親っ子だった。
母の言うことを信じ、頼り、依存して生きてきた。
客観的に見てマザーコンプレックスの類だったと思うし、今でもそれはおそらく変わっていない。

そして、母は毎日のように夫や姑への不満を口にしている人だった。それは当時の私にはひどく重たい言葉に思えた。

母と父はよく喧嘩をしていたものの、関係が破綻していたわけではなかったし、普段は笑顔で会話していることも多かった。
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