深く眠れ。もう目覚めるな。ii/
竜門勇気
ていく
深く深く肺を広げて今
眠ることに無理がある今
息が続く限り深く眠る
泥でできた完成品を手に取る
水がどこまでも流れていく
心ん中で冷たい泉が湧いて
僕の手を離れた後に
ただ当たり前の重力にひかれて流れてく
ここからじゃ途中までしか見えない
でも視界から消えるまではなんだか目を離せない
すべてが消え去ったその後も
時々その行く先を夢見るんだ
深く深く眠るときに
目覚めることも忘れそうな
その眠りのさなかに
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