詩の日めくり 二〇一四年十月一日─三十一日/田中宏輔
 
・ダイクスの『裸のランチ』の裏表紙の作品紹介文がすごいので、紹介するね。

「アメリカの、アレン・ギンスバークと共に、抽象的な難解な語句で 知られる、ミッキー・ダイクスが、詩と散文の間における、微妙な語句 の谷間をさまよいながら、怪しい幻影のもとに画き出したのが、この作品である。ほとんど翻訳不可能の、抽象の世界に躍る語句を、ともかくも、もっとも的確な日本語に訳さねばならぬので、大変な苦心をした。陰門、陰茎、陰核、これらの語句が、まるで機関銃のように随所に飛び 出して、物語のムードを形作っている。しかし、現実には、それは何等ワイセツな感情を伴わなくても、他のもっと迂遠な言葉に言い変えねばならな
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