きみの詩がわたしの中で温かくひかったように/水宮うみ
 
てポカポカになる



僕の逃避場所になってくれていたあの本屋さんにちょっと帰りたい



あのひとがきみの笑顔の背景にいるから なにも 言えないまま



記念日は偽物みたいにきらめいて綺麗な文字で星を飾った



存在しない詩ときみがつけた傷口だけが残っている心



深淵に覗かれるように、キャラクターたちも僕らを見守っている



割ったときあまりが出るのがあまり好きじゃなくて割りきれない顔をする



あのひとの優しさの欠片を握りしめるとすこし早く眠れる



あなたへの気持ちに詩が宿っていて、それを忘れずに持っていきたい



春の日の芽が優しい目で笑っていて記憶のなかの桜が消えない



コンクリート 知らない誰かの音楽がつめたい夜に反射していた



きみの詩がわたしの中で温かくひかったように、わたしの詩も、



誰かの言葉に当てはめちゃう前に わたしの声できみに伝えたい


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