白い部屋にて(改訂)/ひだかたけし
迄に
籠る
吃る
吃驚するほど
吃り
籠る
夕にベランダからみた
巨大な富士に
うっうっうっ
トナッタヨーに
吃り籠る
孤立ではない
孤独である
独り在る
井戸の底に
ヨイショヨイショと
降りて行く
(底はコーラと逃げていき
名指され得ぬモノ
声を言葉を吃らせる)
とっくに
深夜になってしまった
今、正に
俺はこの白い部屋で孤独を貪る
完璧な自由
ハ
完全な孤独
冷える今宵に
エアコン壊れ
瑠璃色の地球
沈黙の宇宙に
浮かんでいる
戻る 編 削 Point(4)