降臨/
ひだかたけし
無私の愛が
魂の病を癒し
肉の病すら和らげる
のなら
この冷える夜陰の静謐に
天使たちは降りて来るのだろうか
自愛に充ち病んで倒れる己の許に
あの遠い日の海の夜明け
靄と波の戯れに
無音
薄紅の衣装を纏い
無私の愛を舞い踊っていた
奇跡の光景 天使たちは
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