詩の日めくり 二〇一四年八月一日─三十一日/田中宏輔
つかを、むかし、國文學という雑誌の原稿に書き込んだ記憶がある。「短歌と韻律」という特集の号だった。ぼくが北山に住んでいた十年近くもむかしの話だ。
二〇一四年八月二十七日 「詩と人生」
きょうは、大宮公園に行って、もう一度、さいしょのページから、ジョン・ダンの詩集を読んでいた。公園で詩集を読むのは、ひさしぶりだった。一時間ほど、ページを繰っては、本を閉じ、またページを開いたりしていた。帰ろうと思って、詩集をリュックにしまい、さて、立ちあがろうかなと思って腰を浮かせかけたら、2才か3才だろうか、男の子が一人、小枝を手にもって一羽の鳩を追いかけている姿を目にしたのだった。ぼくは、浮かしかけ
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