ぼろぼろの身体と心の独白/道草次郎
もとあんまり頭がよくないのにそのない頭を精一杯振り絞って考えたのだ
随分背伸びもした
後に残しておきたいと願うものがあったかは今は分からないが
あれらは全部俺だった
俺は一つも習作を書かなかった
どれもこれも俺の全力投球だった
それだけは言える
あれらがダメならそっくり俺がダメなんだと言える
そして今こう考えている
これからどうするかを考えよう、と
いつだって未来だけは待っていてくれる、と
そこにたどり着くまでどんな道を行くかはそれは自分だけが決めることだ、と
俺は書くことが嫌いだったが
今は正直に言うよ
書くことが本当は好きだ
そのことがやっと分かった
書くことが好きってことがどういうことか少しだけ分かったと思う
何も楽しいから好きなんじゃない
どうしようもなくイヤなものでも好きなものはあるんだと俺はいい歳をしてやっと気づいのかも知れない
俺はこれからも少しずつやっていくだろう
ほんの僅かでも前よりよく書いてみたい
そう思うことだけで十分なんだと最近やっと分かったから
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