大地の詩/武下愛
 
眠る種の声を聴いて、いたかった。

時を重ねるごとに汚さばかりに目がいってしまっては、生きていけない。

美しさは奥底から、逆算もされない世界で始まる。

鼓動の音、芽吹く瞬間に、溶けていく思考。

命を回す、音がする。

静かに眠りから目覚めて。
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