あいわず 2/AB(なかほど)
明日への昔語り
陸の魚と
折節の細道ゆく
陸の鯨と
半人前の空へそら
弁当箱より
陸の海月の揺れ出でて
伊邪那岐伊邪那美坐す社
罷り越したる夢の術も無し
微風に統べて
帰り来ぬ人と一夜の
陸の海蛍とお成りか
あいあむ
あんど
あいわず
続きの続きのない朝に
あすへのむかしがたり
りくのさかなと
をりふしのほそみちゆく
りくのくじらと
はんにんまえのそらへそら
べんとうばこより
りくのくらげのゆれいでて
いざなぎいざなみいますやしろ
まかりこしたるゆめのすべもなし
そよかぜにすべて
かえりこぬひとひとよの
りくのうみはとるとおなりか
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