とても広い部屋/
道草次郎
ならず
最近ようやく
鼻毛と鼻毛を間を
行ったり来たりできるようになったばかりらしい
自分という天の川の真ん中
そのおへその辺りに
いくらかむず痒いブラックホールが
あるらしいことにもやっと気付いたようだ
部屋のドアノブが老朽化して
ポロリと落ちてしまい
誰も彼もがそっちの方を
振り向いたという面白い話は
またの機会にでもすることにして
とても広い部屋の小さなお話は
このへんでおしまいにすることにしよう
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