栗のスープ/ふるる
 
いすぎた栗にも発見の二文字
何十年生きてもやったことがないことには初めての沸き返り
つくづく見る栗はつやつやのカブトムシの良さ
栗のスープとやらも作りたい

そうこうしているうちに十一月

と思っているうちに十二月
よくわからなかったプレゼントは
逆さにして後ろから見たら人だった

焦り、不安、おびえ、
雪山を凍りながら下る川の水のように
鋭利で駿烈な感情
それらは今しかない
無駄なことは浴びるほどしたらよくて
後悔しても忘れる時が来る

生きる仕事といえば
食べ物、言葉、自分自身を
入れては出す単調な作業
シンプルな中に熟練の技を光らせ
生ゴミは夏場は
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